サピエンス全史読んだった
読みました。
以下、内容。
動物界では取るに足らない動物、更には同じホモ属でも秀でた種ではなかったサピエンスが何故動物界の頂点に立ったか。
それは約7万年前の認知革命を経て、「虚構を語れる想像力」を身につけたからである。
客観的な現実の世界だけでなく、大勢の人が共有する「共同主観的」な創造の世界に暮らせるようになった。
伝説や神話、神々、宗教を生み出し、それを共有する者なら誰もが柔軟に協働する能力を獲得した。つまり、数の暴力は強いということか。
虚構を作り変えればすぐに行動パターンや社会構造を変えられるので、サピエンスは遺伝子や進化の束縛を脱し、変化を加速させ、他の生物を凌いだ。
現代における、企業や法、人権や平等、自由、いずれも虚構である。
次の農業革命においては、単位面積当たりに暮らせる人の数が爆発的に増加。
その動きを強める原動力は、貨幣、帝国、宗教である。
貨幣は、最も普遍的で、効率的な相互信頼の制度と言える。
科学革命。これは自らの無知を認めたことから始まる。
その前までの文化は進歩というものを信じていなかったが、科学は自らの無知を前提に、貪欲に知識を求めていった。
科学の探求には政治と経済の後押しが必要であり、この500年、これらは正のフィードバックを回し続けた。
私たちが直面している真の疑問は、「何になりたいのか」ではなく、「何を望みたいのか」ではないか。
引っかかったところ。
『文化は不自然なことだけを禁じると主張する傾向にある。だが、生物学の視点に立つと、不自然なものなどない。』
自然という言葉を良く耳にするし、自分も無意識に使っていたが、確かにきちんと考えてみると、違和感のある使い方をされているケースもあるな。
『レベル7以上の幸福感を味わうことができない。その人の脳はそもそも、何が起こっても心が浮き立つようにはできていないのだ。』
これもハッとする一文。人間は同じように感じる生物であると割と考えがち。下品な話だが、落ち込んでいる男性に「おっぱい揉む?」と言えば良いみたいなアドバイスがtwitterで回っていることもあったが、これも大した解決には繋がらない可能性もあるなとか笑
学び。
サピエンス空前の能力は、虚構を語れる想像力。
これ無しには協力体制は作れないということだ。
つまり、多くの人が協力するプロジェクトにおいて重要なことは、この虚構、つまりVisionを共有し、皆が信じられる状態を作ることが重要であると示唆している。